潜在保育士である私が保育の現場から見た発達障害の定義
世間一般の発達障害の定義とは
現代社会においてやたらと発達障害の事が話題になり、保育の現場でもその言葉を聞くのが珍しくなくなっています。
文部科学省のホームページより
主な発達障害の定義について主な発達障害の定義についてより一部抜粋します。
※読みやすいように必要最低限の部分を抜粋し、適当なところで改行しています。
自閉症の定義 <Autistic Disorder>
自閉症とは、3歳位までに現れ、
1他人との社会的関係の形成の困難さ、
2言葉の発達の遅れ、
3興味や関心が狭く特定のものにこだわること
を特徴とする行動の障害であり、中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定される。
高機能自閉症の定義 <High-Functioning Autism>
高機能自閉症とは、3歳位までに現れ、
1他人との社会的関係の形成の困難さ、
2言葉の発達の遅れ、
3興味や関心が狭く特定のものにこだわること
を特徴とする行動の障害である自閉症のうち、知的発達の遅れを伴わないものをいう。
また、中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定される。
学習障害(LD)の定義 <Learning Disabilities>
学習障害とは、基本的には全般的な知的発達に遅れはないが、
聞く、話す、読む、書く、計算する又は推論する能力のうち
特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を指すものである。
学習障害は、その原因として、中枢神経系に何らかの機能障害があると推定されるが、視覚障害、聴覚障害、知的障害、情緒障害などの障害や、環境的な要因が直接の原因となるものではない。
注意欠陥/多動性障害(ADHD)の定義 <Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder>
ADHDとは、年齢あるいは発達に不釣り合いな
注意力、及び/又は衝動性、多動性を特徴とする行動の障害で、社会的な活動や学業の機能に支障をきたすものである。
また、7歳以前に現れ、その状態が継続し、中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定される。
※ アスペルガー症候群とは、知的発達の遅れを伴わず、かつ、自閉症の特徴のうち言葉の発達の遅れを伴わないものである。なお、高機能自閉症やアスペルガー症候群は、広汎性発達障害に分類されるものである。
抜粋ここまで。
これらの定義は曖昧でだいぶ抽象的だなーと感じます。
3歳までの子どもはまだ成長過程にありますし、個人差もだいぶ大きいですし、家庭環境や体質によっても状況はかなり変わってくると思います。
医者によって診断が変わるとかも聞きますし、結局のところ様子を見ましょうという事で大した根拠もなく服薬を勧められる子どももいるようです。
少し大きくなってから落ち着く子どももいるでしょうし、単に自分の気持ちを周りの子と同じように上手く表現できないだけなのかもしれません。
もしかしたら、人よりやんちゃなだけだったり、超マイペース過ぎる性格的であるだけかもしれません。
本来、子どもはまだ未熟で善悪の判断もまだちゃんとついていないのが普通なので、それを的確に見分けるのはかなり無理があると思うのです。
ただ、これらの定義のうち自閉症と多動症に関しては、私は実際に保育の現場で見てきました。
明らかに何らかの障害があるだろうなと思われる言動が確かにありました。
わかりやすい例としては下記の動画がわかりやすいのでご参照ください。
多動症
同じような障害でも子どもによって個人差は多少あるとは思いますが
動きがとても活発なので1つの場所に少しの時間しかいることができず、通常の社会生活を送るには困難な場合が多いです。
常に誰かが気を張って付き添っていないと、ちょっと目を離した隙に道路に飛び出してしまい、危うく大変な事になりそうな場面も頻繁にあったりします。
とても大人一人で面倒を見切れるものではないので、自閉症児の場合は家族や周囲、行政の協力がどうしても必要になります。
日本よりも早い段階で発達障害が増えだしたアメリカでは、自閉症児向けのおもちゃや勉強の為の支援ツール等がかなり充実しています。
例えばこのサイトをご参照ください。
世界の訓練グッズを集めたアメリカのカタログ
iWANT
私も以前保育園で、別の会社のカタログを見た事がありますが、本当によくできていて品揃えもバリエーション豊かでとても充実した内容のものばかりでした。
これは、アメリカに自閉症児が非常に多いからこそ、それらのものがここまで開発されてきたとも言えると思います。
自閉症の原因に関する情報は、膨大な量の対立する考え方や意見が氾濫している状態なので、何が真実なのか見分けにくい場合も多いです。
そして私は、おそらく生まれた時から過剰に受ける事を推奨されているワクチンが原因ではないかと考えています。
前の記事 インフルエンザに予防接種とタミフルは必要?:人体実験記録の後半にある
インフルエンザは風邪とそんなに変わらない
の
ビルゲイツとお金持ちが自分の子どもにはワクチンを打たないという話
をお読みください。
ただ、多動症以外のその他のものは定義の内容、判断基準が曖昧で、どうなんだろう、違うんじゃないかと思えるような状況もたくさん見てきました。
ボーダーラインという表現で過剰診断の可能性も
保育園にはいろんな個性や性格の子どもたちがいます。
おっとりした子もいれば、とっても活発な子もいます。
自分1人で1つの遊びに熱中する子もいます。
いろいろなタイプの子どもたちがいる中で、集団保育にあまり馴染めない子もいて、時々目立つこともあります。
不思議な事に集団活動に合わせようとしないタイプの子どもが発達障害のボーダーラインではないかと診断される例をよく見てきました。
中にはそうかもしれない、しばらく注意して様子を見る必要があるだろうなというケースも確かにありました。
でも、どう考えても他の子どもたちと比較して、単純に個性が強すぎるから目立つだけじゃないの?と思えるようなケースもよくありました。
基本的に集団保育の環境にいる子どもたちは、とにかく他の子を差し置いてでも
自分の事だけを見て欲しい、自分に構って欲しいという要望から、自分が自分がという言動をとる事がよくあります。
それは人間の発達段階において当たり前であり、正常な現象です。
ただ子どもによっては他の子とは違う、一見すると変わった形でそれを表現しようとします。
一昔前と比べると、考えられない程の人手不足で保育の環境が非常に厳しくなっている今の保育の現場においては
いかに業務を効率的に回しつつ、事故や怪我が起きないようにするかという事に過剰にフォーカスしてまう為、どちらかといえば管理的な保育になりがちです。
管理的な保育に傾いていくと、多少手のかかる子どもがいる事で保育の現場が多少混乱する事があります。
本来ならば、この子はこんな風に自分の事を主張しているのだなと冷静に解釈すればいいだけの話なのですが
保育の現場に余裕が無いがために、周りから発達障害或いはボーダーラインだと言われたら、それが正しいのだと判断してしまうのではないかと思います。
過剰な診断についてはこの記事がわかりやすいのでご覧ください。
GigaziNE
ADHDは作られた病であることを「ADHDの父」が死ぬ前に認めるより一部抜粋します。
アイゼンバーグ氏によれば、実際に精神障害の症状を持つ子どもは存在するものの、製薬会社の力と過剰な診断によってADHD患者の数が急増しているとのこと。
抜粋ここまで。
ADHDの父が自ら認めているので、おそらく事実だと考えても差し支えないでしょうね。
子どもの自己主張を発達障害と誤解している可能性も
以前、私が保育の現場で働いていた時の話です。
もしかしたら、発達障害のボーダー層ではないかとされていた5歳児がいました。
確かにその子は他の子と比べると自己主張が過剰な感じはありました。
保育士の見ていないところで、同じ部屋で遊んでいたお友達に対して意地悪をしているところを見た事も度々ありました。
その子は少々身体が弱くて時々突発的に発作を起こす事もあり、そういう意味でも特に注意して保育士みんなで注意して様子を見るようにしていました。
そしてどの保育士から見ても、大人に対して常に他の子よりも自分だけを見て欲しい、自分だけに構って欲しいという言動がとても目立つと認識されていました。
最初はただのわがままか性格的なものなのかなと思っていました。
でも、そうではありませんでした。
保育士の勤務体制は園によって若干差異はありますが、早朝7時30分から夕方19時までの保育時間を、シフト体制により交代で勤務するようになっています。
ざっと大まかに分けると早番、中番、遅番のような感じになっています。
ある日、私が朝番と遅番のシフトで2日連続勤務した時の事です。
他の保育士から、その子はいつも朝7時30前には登園していて、1番か2番目に来る事が多いと聞きました。
ある日、私が朝番の時に一番最初に受け入れをしたのはその子でした。
次の日、私が遅番の勤務をしていると、その子が18時半を過ぎても保育園にいることに気づきました。
他の保育士から、その子は帰りもほぼ毎日延長保育で、夕方19時まで残っているという事を聞きました。
確かにその日もほぼ一番最後くらいにお迎えがありました。
その子は何らかの用事でもない限りはほぼ毎日、半日近くも保育園に預けられていたのです。
そこでようやくピンときました。
そのような生活を送っていたので、その子は常にストレスフルの状態だったのかもれません。
一緒に遊んでいたお友だちは、いつもその子よりも早くお迎えがきます。
それを見てあまりにも悔しくて悲しくて八つ当たりで意地悪をしていたのかもしれません。
常にストレスフルの状態が日常化していたのが原因で、体力が低下し免疫力が極端に落ちた事で、発作を起こす程にまでになったのかもしれません。
大人でも仕事とはいえ半日も会社にいれば、ものすごくストレスフルになります。
幼いこどもなら尚更でその比ではないレベルではないかと思います。
その子にとってはその状況があまりにも辛くて寂しくて、それが日常化していた事で親の愛情をあまり感じる事ができなくなっていたのかもしれません。
その子が常に自分に構って欲しいと親や保育士の注意を引き付けようとしていたのは、幼いなりに自分の苦しさや寂しさをどうにかして欲しいという必死の自己主張だったのだと思います。
それに気づいてからは、大人の都合で幼い子どもがこんなにも追い詰められて苦しんでいるのだという現実に、とても悲しくてやり切れなさを感じました。
保育園に預けていたら安心であるという思い込み
たまにですが、子育てを丸投げしているんじゃないか、子どもをペットのように育てているんじゃないかと思ってしまうような保護者の方がおられます。
あまりにも子どもが可哀想で4年以上も前の話なのに今でもハッキリと覚えている出来事があります。
0歳児と5歳児を預けている保護者がいました。
園の行事があった日で、大半の子どもは行事が終わったら保護者と一緒に帰ります。
両親とも園の行事に来ていました。
その日は仕事ではなく他の何かの用事があるという事で、子どもを預けるという話でした。
そこまではいいのですが、0歳の子だけを連れて帰り、5歳の子だけを保育園に預けていこうとしたのです。
5歳の子はものすごく大きな声で泣き叫びながら
「私も帰りたい。何で私だけ残るの。お願い」と必死に両親に訴えていました。
それが10分位続きました。
それでも両親は預けようとしていました。
あまりにも5歳の子が可哀想だったので、見かねた園長が両親を説得し、その日その子は預けられることなく帰る事ができました。
その時だけのみならず、両親とも家にいるにも関わらず子どもを預けている日も度々あったと聞いています。
保育園というのは本来、親が仕事や学業、病気療養等の理由で保育をすることができない時間帯を親に代わって保育する。という福祉施設です。
いつでも気軽に利用できるようなコンビニやペットホテルではありません。
保育園に預けてさえいれば安心ではありません。
保育士が親に代わって出来るのは、親がいない時間帯に子どもの安全確保をし、子どもの寂しい気持ちを一時的に埋めてあげる事くらいです。
子どもにとって親は絶対的な存在です。
その親からひどい仕打ちを受け続けたら、まともな大人に育つのは難しいと思います。
そうなると、発達障害といわれるような子どもの極端な言動は、親の態度や言動が原因である可能性も否めません。
どう生きるかは人それぞれですが、親に依存して生きるしかない子どもたちの事もよく考えて物事を判断していただければと思います。
賛否両論あると思いますけど、自分や家族にとってどうしたら一番良いのかをじっくりと考える事も大事ではないでしょうか。
下記のブログ記事をお読みいただければと思います。
自治体・企業に女性登用義務化。果たして女性はそんなに社会進出したがっているのか。
ママ世代の労働力が74%に上昇すると、景気が回復したとマスコミは報道するそうです。単に旦那の給料が減ったから、ママが働きに出ているだけだと思いますが。