プロダクトローンチを悪用したネットワークビジネス
「ネットワークビジネス」といえばあまり良いイメージをもっておらず、警戒している人がかなり多いんじゃないかと思います。
でも、今やインターネット上で普通に普及している「プロダクトローンチ」についてはあまり警戒されてないどころか、稼ぐなら当然やるよね?みたいな位置づけになってるような気がします。
プロダクトローンチはどういうもの?
プロダクトローンチはマーケティング手法であり、今の日本の法律においては違法ではないんですね。
【2018年完全版】プロダクトローンチとは?具体的な手法と3つの事例を徹底解説!
より一部抜粋します。
プロダクトローンチは現存するマーケティング手法(集客手法)の中で心理学と集客システムを組み合わせた「最強の手法」とも呼ばれています。日本だけではなく世界各国35カ国以上で利用され、確認されているだけで1兆円以上の売上をもたらしています。
つまり、極めて高い集客効果と再現性を誇る王道のマーケティング手法です。
一言で流れを解説すると、見込客を一気に集めて、価値提供をして信頼してもらい、爆発的な売上をあげる、そんな手法です。
いやぁ、すごい手法です。
これだけ見るとやらないと損するかもしれない!とか要領よく稼ぐにはこれしかない!とついつい思ってしまいそうになります。
違法じゃない(グレーゾーン)だから、それを活用して効率良く稼ごうという人々がインターネット上にはいっぱいいるんですね。
でもね、そのおかげでゴミみたいな商品、サービスを売りつけられて後悔している人が山ほど居るんです。
この手法を詐欺師が当然の如く活用しまくるもんだから世の中には時間とお金が無駄になり悔しい思いをしている人がたくさんおられるのです。
例えば
プロダクトローンチの販売手法は詐欺ではないのか?より一部抜粋。
福岡県在住 Tさん 男性
以前から話題になっていたプロダクトローンチに興味があり、その手法を販売しているという会社の策にはまってしまいました。
見事に、プロダクトローンチの手法によってです。
これを使うと、これまで売り悩んでいた同じ商材でも10倍、100倍の利益が出せると誇大広告がされており、情報料金は30万円でしたが、それで3,000万円の利益になるなら安いものだと思い、情報商材を買ってしまいました。
しかし、その手法通りに商売をやってみたものの、そんなうまい話があるはずもなく、まったく売れません。
そのサイトに描かれていたような夢のような売り上げは、まさに夢でしかありませんでした。
お金が儲かる系の話というのは、たいていは売り上げを保障するものではないと逃げ口上がありますが、それもほんの小さな文字で書かれていたに過ぎません。
これって詐欺ではないのですか?その会社は、確かにプロダクトローンチの手法でかなりの売り上げを上げているようですが…。納得できません。返金を求めることはできないのでしょうか。
購入者は明らかに納得しておらず、後悔していますね。
現実問題として自己責任を強調し、ちゃんと実践してないとか、依存し過ぎているとかありとあらゆる言い訳を並べたて、それ以上の責任をとろうともしない販売会社が本当に多いんです。
Google先生に聞けばいくらでも出てきます。
まぁ、確かにマニュアルを見ただけで実行せず、文句ばかり言っている人も居るでしょう。
でも、それって実行しなかったというよりも、実行できないマニュアルだったという可能性も充分あるわけです。
人それぞれ生まれ育ちや生活環境、考え方が違い、得手不得手が有りますので、物理的にマニュアル通りにできなかったり、自分の良心を押し殺さないとできない内容だったりするとそりゃあ無理ってもんです。
そんな事情には一切触れずに販売側はいかに沢山の人に効率良く売るかや結果が出なくてクレームが出た際に、いかに責任逃れをするかにフォーカスします。
さらに、残念ながら肝心のアフターフォローはやらないかお粗末な場合がほとんどだったりします。
ですから、後悔する購入者が膨大な数になってしまうのは必然でしょう。
ネットワークビジネスとはどんなもの?
ネットワークビジネスと聞いて私が思いつくのはアムウェイ、ニュースキン、モリンダくらいだったので、素直にGoogle先生に聞いてみたら結構詳しく説明しているサイトを見つけました。
ネットワークビジネスとは?「9つの嘘」を読んで、成功者の話を鵜呑みにするのは危険と感じた事についてより一部抜粋します。
ネットワークビジネスとは・・・主に口コミによって商品を販売していき、それと同時に購入者を「販売員(ディストリビューター)」として起用していきます。
また、その販売員は、さらに別の人を販売員として勧誘していき、「多階層(ピラミッド型)の販売員組織」を形成していきます。
このようにして、商品を販売していくモデルを「ネットワークビジネス」といいます。
また、別名として「MLM(マルチレベルマーケティング)」や「マルチ商法」とも呼びます。
※「マルチ商法」というと、かなり悪いイメージがありますが、「マルチ商法」自体は、ちゃんと法律に則った ”販売形態” になります(詳しくは後述しています)
「ネットワークビジネス」は、口コミによって商品を販売していく形態なので、広告宣伝費などは全く掛かりませんし、店舗販売でもないので小売店や卸業者にマージンを取られることもありません。
抜粋ここまで。
基本的には上記のようになるので、大元の会社のルールや特定商取引法をしっかりと把握した上で、販売活動を行えば法律上は何の問題もないわけです。
でも、ここでも人それぞれ個性や才能、得手不得手がありますから、売れる人、売れない人が当然出てきます。現実は売れない人の方が圧倒的に多いんです。
その通りに忠実に真面目にやろうとしてもなかなか販売成績が芳しくなかったりする場合が大半なので、強引なやり方で無理に販売する人が当たり前のように出てきてしまいます。
最初のうちは自分の経済状態の許す範囲で購入して何とかやりくりする。
ここまではその購入した商品を自分で使えばいいだけなので、そんなに負担はないかもしれません。
ただ、ある程度販売成績が良くなり続けていくうちに、ランクが上がります。
それに応じて収入もあがります。それが当たり前になっていきます。
でも、様々な要因で目標額に達しなかった場合は逆にランクが下がります。それに応じて収入も下がります。
そうなるとピラミッドの上の人間の収入にも影響が出てくるので、自分だけの問題ではなくなります。
そうなると当然、上の人間はありとあらゆるプレッシャーをかけてくるんですね。
プレッシャーをかけられた下の人間は今のランクを維持する為に、販売額が目標に達するように借金してでも商品を大量に買い込みます。
そして経済的に行き詰る場合がほとんどなので、その自分で買い込んだ大量の商品をオークションやネットショップで売り捌くようになります。
結果、その商品が巷で安く買いたたかれるという現象があちこちで見られるようになるんですね。例えばこんな感じで。
ヤフオクのページ
実際に成功するのはごく一部の人間だけです。
大半の人は行き詰り、借金を背負わされる羽目になるのです。
プロダクトローンチを利用したネットワークビジネスへの勧誘
ネットワークビジネスの勧誘といえば大体が学生時代の知人、友人、職場の同僚などから声をかけられて・・・という話をよく聞くと思います。
日本ではネットワークビジネスで失敗して人生を棒に振った人が大量に発生した為に、その勧誘方法は当然のように警戒されるようになってしまっています。
そこから別の勧誘方法を考える必要が出てくるわけですが、その流れもありメルマガやインターネット上掲示板、SNSでの勧誘が盛んになってきたようです。
以前、私が購読していたメルマガ経由でプロダクトローンチを利用し、ネットワークビジネスの勧誘要員募集をする人がいました。
最初はネットワークビジネスであることの言及は全くなく副業、サイトビジネスという文言で情報を発信していたので、そうとは気づかずに好奇心に駆られて応募してみると、ニュースキンの勧誘でした。
その人は日本人ですがアメリカで就職して現在もアメリカに住んでおり、必要に応じて日本に来ているとの事。
私に対してニュースキンのビジネスの可能性を熱く語り、そのニュースキンで成功しているトップの人間のサポートが直接得られる貴重な時期だから、早い段階で参加すると既得権益が得られやすい。今が絶好のチャンスである等と、ものすごい勢いで勧誘してきたんですね。
私は、ほう、そんなにすごいのか。ならちょっとやってみようかとその人と一緒に何度かセミナーに参加してみました。
その人は私に個人事業主としてやるのなら、ニュースキンの商品を一通り買って説明できるようにする必要がある。ニュースキンの会社や商品への理解を深める為にもとことん調べてください。と言われました。
鳩のように素直な私ですが、懐具合が芳しくなかったので、商品の購入は必要最低限のサプリメントだけにして自分で試しつつ、ありとあらゆる情報を、渡された資料とインターネットでとことん調べました。
そうしたら、ニュースキンの悪評や被害者の発信するブログ、ニュースキンの商品がヤフオクやネットショップなどで安く買いたたかれている現状を目の当たりにしたのです。
先ほどのヤフオクのページ
それでこれ、あかんやん。と思いました。
幸い、私は誰にも声をかけていなかったので、その時点で辞める決意をしました。
ただ、いきなり辞めるには都合の悪い状況だったので、適当な時期を選び必要な手続きを踏んで辞めました。
勧誘してきた人には辞めた1ヶ月後くらいに、言われた通りにとことん調べた結果、ニュースキンに明るい未来を見出せない旨の理由をはっきり言って、それで何の問題もなくニュースキンへの関わりを終了させました。
私の場合は必要最低限のサプリを買っただけなので、経済的損失は比較的少なく済みました。
ただ、セミナーに参加したりインターネットで情報収集をするのにかなりの時間を費やしたので微妙な部分もあります。
でも、考えようによっては裏の世界というか、いろいろな知識や知恵は多少身についたので、そこだけは益になったかなとは思います。
ただ、インターネットでの検索に慣れてない情報弱者の方にとっては、危険としかいいようがないので、上手い話には罠があるという言葉を常に頭の中に入れておくことを強く推奨します。
ネットワークビジネスとしか思えないコンサルティング
今年の2月の下旬頃、私はある資格取得を目指しており、それ関係の講演会及び交流会があったので参加しました。
そこで知り合ったコンサルティング業をしている方と名刺交換をし、後日その方からのメルマガが届きました。
メルマガからは動画へのリンクが貼られてあり、セミナー形式でその方のコンサルティングの内容の説明動画が見られるのですが、これもまさしくプロダクトローンチでした。
メルマガを読んだり動画を見ているうちに、その方のお話に非常に興味を持つに至りました。
後日その方のセミナーに2度程参加し、無料個別コンサルを1度受けたのです。
その個別コンサルはその方のコンサル営業の場でもありまして、私もそのコンサルを有料で受けるのを検討していたので、冷やかしではなく真剣に聞いていました。
コンサルの時間が終了間近になると当然、クロージングモードに入っていく訳ですが
私も営業経験はそれなりに長いので、特に違和感を覚えることなく頭の中でいろいろ考えながら最後までしっかりと聞きました。
内容はものすごく良くて、とても興味をそそられましたが、その有料コンサルティングのお値段がなんと7桁だったので、その時点で私の頭の中では別の次元のお話となってしまいました。
その方曰く
確かに一見金額はそれなりにかかりますが、実際に事業で結果を出せばお客様から受け取る報酬金額はこれ位も可能です。それなりの結果をもたらすことでお客様に喜んでいただき、感謝されてそれ相応の金額を支払って貰えるようになります。
との事でした。
確かに結果を出せば、トータルで見てコンサルタントに支払った金額以上の利益を出せば損はないどころか、自分への有効な投資とも言えるかもしれない。
ただ、そのコンサルティング代金は1月単位での計算だとうん十万になりますので、結構な額になります。
大体、一般的なサラリーマンの1ヶ月分のお給料に匹敵する金額です。
冷静に考えると高額のコンサルティング代金を払って事業を軌道に乗せてザクザク稼げるようになるには、お客様からそれなりのまとまった金額の報酬をいただく必要があります。
ただ、頑張って支払ったコンサルティング代金をペイできるくらいザクザク稼げる状態になる為には、場合によっては、自分の気持ちを偽ったり、無理をしてでもコンサルタントの言う通りに動かざるを得ません。
それが自分の許容範囲を超えていて失敗したならば、下手すれば借金が増えるかもしれません。膨大な時間を無駄にするかもしれません。何とか続けられたとしても、心身ともに病んでしまう可能性も充分あり得ます。
人それぞれですから必ずしも同じ結果が出るとは限らないのです。
それでも何とか頑張って支払った金額をペイ出来たとしても、自分のお客様となる人に同じ様な辛い思いをさせてしまう可能性も充分あるわけです。
ふと、何かコレってネットワークビジネスと同じ仕組みだよね。と気づきました。
それで私はそのコンサルティングに対する興味を一瞬で無くしました。
その場では断りにくい状況だったので、じっくり考えたいと伝えたまま、それ以来その方とは連絡をとってません。
その方のメルマガは解除しましたが、Facebookではまだ繋がっていますので、月に何度かセミナーの案内とか交流会へのお誘いのメッセージは届いています。
交流会(食事会)くらいなら行ってもいいかなぁとは思ったことはありました。
でも、多分その方の思想に染まり切った方々の集まりである可能性も充分あるかも?と考えてしまい、ん、いいや。とそのままスルーしてます。
ネットワークビジネスとしか思えない資格商法
数年前に、スピリチュアル系の健康情報のメルマガを購読していた時期がありました。
そのメルマガの最後辺りに、ダイエットコーチの資格の講座の案内がありました。
私はダイエットとは無縁の非常に健康的な体型なのですが、【稼げるダイエットコーチ】の稼げるというキーワードに惹かれてしまいました。
そのメルマガを登録し購読する事にしたのです。
26通くらいのメルマガのタイトルには必ず、稼げるというキーワードがあったので、鳩のように素直な私はそれに過大な期待を抱いたのです。
まさしくそれも、プロダクトローンチでした。
好奇心旺盛な私はそのセミナーに参加し、その講座に申し込んでしまったんです。
実際にそのダイエットコーチの資格を取得し、営業活動をしました。
異業種交流会に参加して名刺交換をする、自然食品やダイエットに役立ちそうな食品を探す、セミナーやその後の交流会に参加して人脈を築く、ダイエットについて研究をする等、ありとあらゆるできる限りの努力をしました。
でも、どんなに頑張っても異業種交流会で知り合ったネットワーカーにしつこく付きまとわれたり、知り合った人には見下されて冷たい視線を送られたりと、嫌な事しかありませんでした。
さすがに嫌気が差した頃、別の資格を取得出来たので、それで開業する事になったのを機に、ダイエットコーチとして事業をするのをきっぱりと辞めました。
私と同じ時期にその講座を受けた同期の方々もおられます。
今も何名か熱心に営業活動をされていますが、どう見ても稼げていますという方がみられません。数年経った現時点においても未だに。
一応、同期じゃない方でダイエットコーチの資格を活かして稼いでいます。という方がおられるようですが、ブライダル系の仕事をメインにしててその副業とか、元々美容関係の仕事をしていて、そのお客様を相手にとか、そんな感じの方だけのようです。
実際には、具体的な数字を明示しているわけではないので、本当に稼げているかはかなり怪しいと思っております。
そのダイエットコーチはお客様からいただく報酬金額が3ヶ月で大体20~40万以上というそれなりのまとまった金額の設定になります。
正直言って、私はダイエットにそこまでの金額をかける必要はないと考えているので、その点だけでも続けるのは苦痛でしかありません。
その講座の内容には素晴らしいものもあるんですが、何か違うなーという部分も所々あります。
何よりもそのダイエットコーチの資格はその主催団体の資格ですので、その資格を使って稼ぐにはその主催団体に所属した上で活動する必要があります。
ダイエットの指導をするには、その記録を書くための専用ノートがあり、それが1冊ウン千円します。
お客様1人につき、その金額をそのダイエットコーチの主催団体から買う必要があるのです。
また、ダイエットをするのにサプリメントを使うのがスタンダードとされ、ネットワークビジネスで販売されているそれなりの金額のものを勧めています。
これもまた、ネットワークビジネスと同じ構造で、稼ぐにはお客様からそれなりのまとまった金額をいただかないとやっていけないわけなんです。
ちなみに主催者の方はネットワークビジネスを肯定しており、それで稼ぐことに何の違和感もないようでした。
私にはこの主催団体が形を変えただけのネットワークビジネスを行っているように思えてなりません。
プロダクトローンチとネットワークビジネスの現状
ここで書いたのはほんの一部で、いちいち挙げていったらキリがないくらいにもっといろんな事があります。
でも、私はプロダクトローンチを使って真面目に商売をしている会社や個人の方々が実際に存在するのを知っておりますが、残念ながら詐欺師まがいの人たちが悪用している事例がうんざりするほど多いのが現状です。
その悪用している会社や人を調べていくと、同じ人だったりその仲間だったり、特定の民族だったりする確率がかなり高いという事実がわかりました。
それをここで書くとまとまりがつかなくなるので、ダイエットコーチの話を中心に別の記事で書きますね。