生きる為に過剰な搾取から逃げ続けている潜在保育士 後編

搾取保育園, 保育士, 潜在保育士

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前回生きる為に過剰な搾取から逃げ続けている潜在保育士 前編の続きです。

長くなったので分割しています。

園の必要経費なのに自腹を強いられ経済苦に陥る

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さらっとおさらいしますと、保育士の仕事は人の命を預かるという責任重大な仕事であるにも関わらず、社会的地位はアホらしくなる位に低く、給料の額も非常に低く抑えられています。

どう考えても給料の額が仕事内容に全く見合っていないと思います。

さらに悲しい事に、理不尽な労働条件に加えて追い打ちをかけるような不条理な現実もあるようで

勤務する園の財政状況によっては、通常は必要経費であるはずの保育に必要な教材費や保育園の備品を自腹で購入させられる保育士も一定数存在するそうです。

確かに私が以前に1年位勤めていた私立幼稚園兼保育園では、年中、年長クラスの担任の先生が、Y先生(園長の奥さんで副園長)が教材費を出してくれないから、自腹で買っていると愚痴っていたのを聞いたことがあります。

その園の備品管理は副園長が担当していたので、必要なものがあれば副園長に申請するという決まりがありました。

私は未就児クラスの担任だったので、年中、年長クラスほどの制作物を用意する必要が無かったのもあり、制作物は園にある画用紙、おり紙、新聞紙、他には給食で出たプリンとかヨーグルト等の空容器の廃材とかでほぼ賄えていました。

たまに足りないものがあっても、必要な根拠と理由を言った上ではっきりと当然のように申請していました。

私が元々気が強い性格なのもあってか、幸い申請を断られたことも自腹を切って購入したことも一度もありません。

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でも、気が弱くて自分の意見をはっきりと言えない先生方はそうもいかず、泣き寝入りをしていたようです。
それはその先生たちに限らず、前に退職した先生方も同じような状況だったそうです。

インターネットで検索しても似たような事例がたくさん出てくるので、現在においてもそういうのが未だにまかり通っているのだと思います。

ただでさえ薄給なのに教材費や備品等の経費を自腹買わされたら、当然経済的に困窮します。

例えば、奨学金や生活費等の毎月の支払いに加え、もし通院を要する病気になってしまった場合、治療費の支払いが嵩んで必要最低限の生活費すら払えなくなったり、生活そのものが困難になる可能性もあります。

これでは何の為に働いているのかわかりません。
たった1度しかない尊い人生を犠牲にしてまでする仕事なのかと思ってしまいます。

私にはどう考えても保育士が過剰に搾取されているようにしか見えません。

下記の掲示板がとてもわかりやすいのでご参照ください。
保育園の教材や備品を買ってくれない園長に困っている

薄給で過剰な要求をされる上に訴訟のリスクを負う

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どんなに気を付けても保育事故は完全には避けられません。
下記の事故が起きた保育園や保育士も、まさか自分たちが当事者になるなんて思いもしなかったと思います。

平成22年1月に起きてしまった認可外保育施設での保育事故の判決です。

認可外保育施設で午睡中乳幼児が死亡。担当保育士の過失による急性の窒息死だとして、保育園経営者らに責任を認めた高裁判決

この事件をきっかけに多くの保育士が、保育の仕事では訴訟という大きなリスクを負う可能性がある事を、これまでよりはっきりと意識するようになったのではないかと思います。

薄給でギリギリの生活をせざるを得ない環境下において、さらに事故の当事者となってしまい損害賠償の支払い義務が発生してしまったら、この世で生きる意味を見いだせなくなるのではないでしょうか。

過酷な労働環境で働いている保育士にとっては、いつ何どき過労で集中力が切れてミスを起してもしまってもおかしくない状況なので、明日は我が身と他人事ではありません。

それが影響したのではないかと思えるような投稿をヤフー知恵袋で見つけました。

業務中の事故

万が一の事を考え、不安と心配に苛まれての投稿にみえます。

せめて金銭的な問題だけでも、加害者、被害者双方の為に何とかしましょうよ、という発想から保険への加入へと流れていると思うのですが、必ずしもお金を払えば解決できるとも限りません。

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物を壊してしまった場合の賠償とか治癒するような重症ではない怪我であれば、まだいいのですが、もし死んでしまったら、もうどうしようもありません。

仮に訴えられても無罪になったり、執行猶予で罪に問われることがなくなったとしても、社会的な非難から逃れるのは難しいでしょう。

仕事を辞めるだけで済めばまだマシな方で、引っ越しを余儀なくされたり、今後の仕事や結婚等に影響を与える事にもなりかねません。

そこまでのリスクを考えた上で、この保育士の仕事をしている人はどのくらいおられるのかはわかりませんが、中にはよく考えずイメージだけでこの仕事を選んでいる若い人も結構多いような気もします。

外出時に時々、乳幼児をお散歩に連れている若い20代前半位の保育士を見かけますが、安全管理が充分に出来ておらず、危機感がほとんど感じられません。

リスクを意識しているのならば、多少は緊張感が滲み出て来るものですが、それすらもほぼ感じられないので、リスクに対する認識があまりないのかもしれません。

せめて万一の事故に備えて賠償責任保険に加入し、自分の身を守って欲しいと切に願います。
保育士協会の保育士賠償責任保険とは?

潜在保育士が戻らないのは人間らしく生きたいから

 

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保育士は社会的な地位が明らかに低い上に、誰にでもできるサービス業だと勘違いされたり、とても素晴らしくやりがいのある仕事というイメージが過剰に世間に広まっているのが原因なのか

保育士の資格を持っている事を人に言うと、何でやらないの?子どもが嫌いなの?とかなりの高確率で言われます。

私は子どもは大好きです。今住んでいるマンションのエレベーターで時々小さい子どもや小学生と一緒になった時は、気軽にフレンドリーに自分から話しかけています。

仕事じゃなければ、近くに子どもがいるだけで癒されますし可愛いなぁ~と思いながら見ています。

プライベートで接するのと仕事で接するのは全く状況が違います。

私が保育士の資格をとった理由(詳細はコチラ)は幼き頃のアホな勘違いが原因なので、事情は全く異なりますが

最初から保育士を目指して保育士になった人のほとんどは、子どもが大好きだからその仕事を選んだのだと思います。

人によって受け取り方は多少違うでしょうが、何でやらないの?子どもが嫌いなの?という言葉は、奴隷のようにこき使われながらも必死に頑張ってはきたものの、とうとう限界を超えてしまい、身体や精神を病んで辞めるしかなかった人にとっては、かなり辛い言葉かもしれません。

辞めてしばらくの間は、特に責任感の強い人には殊更に自分の人格を否定され、非難されたと感じたり、私が弱いから、力不足だから悪いんだと、自分を過剰に責めて苦しみ続けているかもしれないのです。

保育園によって状況は様々ですが、多くの園が昼休憩なし、サービス残業、仕事の持ち帰り、休日返上が日常化しています。

保育園では指導食として、給食の時間に子どもと一緒に給食をとる事になっているところが多いとは思いますが、基本は子どもの介助をしながら食べるので、年長クラスで後半期でもない限りは、ゆっくり落ち着いて食べることはできません。

準備や片づけ、子どもの相手で忙しく、大抵は5分~10分程度で急いでかきこんで食べるしかないので、味わう余裕もあまりなく、自分が何を食べているかわからないことがほとんどです。

時間がなくて一口、二口だけしか食べない保育士もいます。

ですので、私も含めて、正直そのような状況なら食べないほうがマシだと考える人もおられるとは思いますが、選択の余地はほぼなく、給食費を有無を言わさず強制的に徴収する園が多かったです。

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薄給なのに食べたくもない給食費を給料から天引きされる。

薄給なのにプライベートな時間も経済的ゆとりもあまりない中で、自腹で研修に行くよう半強制される。

久しぶりに、ようやくとれた貴重な休日に、完全無給のボランティアに駆り出される。

薄給なのに本来は経費扱いの保育園の教材備品自腹買わされる。

どう考えてもありとあらゆるところで時間とお金の両方を、過剰に搾取されているようにしか私には見えません。

過激な言葉で表現すれば
保育士は現代日本における、わかりやすい奴隷の典型の1つではないでしょうか。

政府やマスコミの言う人手不足という意味は、奴隷のようにこき使える人間がいないということだと私は考えています。

下記のブログにあるフローチャートがそれをわかりやすく表現してくださっていますのでご参照ください。

「アカツキですけど」より転載:まず、役所や大口の金の使い込みが多すぎるの後半にある
フローチャート、移民/地域経済が崩壊した原因より

安くでこき使える使い捨て人材が不足?←非常に的確な表現だと思います。

奴隷のような生活を続けていれば心身ともに病んでしまうのは当然で、地獄のような生活から抜け出したい、死にたくない、幸せになりたいと考えたからこそ保育士を辞めて潜在保育士となったのだと思います。

ただ、人間らしく幸せに生きたいだけなのです。
決して弱いわけでも、我が儘でもありません。人間として当然の権利です。

いまの保育士が置かれている奴隷のような労働環境が改善しないと、よほどの事情がない限り、潜在保育士は保育の現場には戻らないでしょう。

潜在保育士に保育の現場に戻って来て欲しいのならば、奴隷のように扱わず、ちゃんと人間扱いするしか解決策はありません。

最後に、下記のブログは日本の財務大臣で、自分の身内を利用し、自らの利権の為に水道事業民営化を推進して日本国民不幸のどん底に突き落とそうとしていると話題の

麻生太郎氏日本国民総奴隷化としか思えない政策を始め、数多くの悪事をわかりやすく事細かに説明しておられますので、是非ご覧ください。

「麻生太郎」こそイルミナティの計画する主要な悪事の中心的な実行犯である。

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Posted by sanae