「英語が話せない」ではなく難しく考え過ぎてるだけかも
日本において英会話の教材が昔から現在に至るまでよく売れているのは
日本人が「英語が話せない」と劣等感を抱いている人が割と多いからなんだろうなと思います。
まぁ、確かに道で外国人観光客に道を聞かれると動揺したり、逃げてしまう人も普通にいらっしゃいますからね。
そもそも英語に限らず「外国語が話せる」の基準は何でしょうか?
現地の中国人英語の発音が微妙で私にはほとんど聞き取れない
私が中国(北京)に留学していた時の話ですが、中国に来て間もない頃、私は中国語と英語をそれぞれ片言ずつしか話せませんでした。
私の服装や発音を聞いて「外国人」だと認識した現地の中国人の方が、英語らしき言語でいろいろ話しかけてくれるのですが、発音が微妙過ぎて何を言っているのかほとんど聞き取れませんでした。
もちろん、単に私の「英語力が低い」ということもあります。
私は生まれも育ちも沖縄で、3、4歳位の頃から米軍放送に興味津々で、一人でじ~っとテレビをよく見ていた、ちょっと珍しいタイプの子どもでした。
子どもの頃はガチャガチャとつまみを回すタイプのブラウン管のテレビで、
通常のチャンネルと違って画像は悪いのですが、米軍放送を普通に見られる環境でした。
中学校に入ってからは、自然に英語に興味を持ち、得意科目となりました。そのおかげで、基本的な日常会話程度の英語なら聞き取ることができます。
ただ、米軍放送はネイティブの発音なので、実際に米軍基地近くで現地の米軍と話す時に、人によっては「訛り」がひどくて聞き取るのに苦労しますが、それでも、ある程度は聞き取れました。
私が中国留学で通っていた大学のクラスには13か国の人間がいて、欧米系、アフリカ系、東南アジア系とかなり国際色豊かな環境でした。
いろんな国の人たちが話す英語を聴いていると「同じ英語を話すのでも、国によって「訛り」がかなり違うことに気が付きました。
ネイティブ以外は「訛り」が普通にあるので、私が中国人英語を聞き取れないのは、私が「中国訛りの英語を聴き取るのが苦手」なだけなのかもしれません。
でも、相手が聞き取れないと当然、会話が成り立ちません。
それでも「英語が話せる」ということになるのでしょうか。
日本人と中国人の「英語が話せる」の基準の違い
一般的に、日本人の感覚だと「英語が話せる=ネイティブレベルでペラペラに話せる」というイメージですが、私が出会った現地の中国人の感覚だと「英語が話せる=片言でも話せれば○」だと聞きました。
ある中国人に「日本人は英語が話せない」と子馬鹿にされたことがあり、私が
「じゃあ、あなたは英語が話せるの?今、話してみて」と言ったら、話をそらして黙り込んでしまいました。
面子を潰すと面倒くさそうだし、それ以上突っ込んでも仕方がないなと思い、その場はスルーしました。
中国人の基準でいうのなら、大半の日本人が「英語を話せる」ということになりますよね(笑)
ただ、中国人のすごいところは発音が多少微妙で通じない可能性があっても、「臆せずに話す」という点は素直にすごいなぁと思います。
中国人に限らず、タイ人の話す中国語も人によっては、発音がかなり微妙で聞き取りにくいのですが、それでもとにかく会話しよういう積極的な姿勢がありました。
日本人はどちらかというと、完璧主義で文法に過剰にこだわる傾向があり、いざ話そうとすると緊張して頭が真っ白になってしまい、言葉が出なくなってしまうようです。
私も以前はそのタイプで留学時に中国語を勉強しているのに、なかなか言葉が出ないと一時期、悩んでいたことがありました。
でも、ある日友達と出かけた帰りのタクシーに乗っている時、身構えることなくリラックスしていたら、自然と自分の口から言葉が出てタクシーの運転手さんに話しかけていました。
友達に「あれ、ちゃんと話せるじゃない」と指摘され、ようやく気づきました。
本当は話せるのに、当時の私は「自分は話すのが苦手」とか「上手く話せない」と思い込んでいただけだったのです。
おそらく、大半の日本人の「英語が話せない」とは、真面目に考えすぎて緊張状態にあるから一時的に話せないだけで、リラックスしていたら意外と普通に話せるのかもしれません。
「英語が話せない」というのは「思い込み」の可能性も充分あると思います。
中学校程度の英語の組み合わせでそれなりに通じる英会話になる
私が以前、大阪の「子育て支援センター」で、子育て指導員のアルバイトをしていた時期がありました。
そこの来所者は日本人以外にも欧米系、アジア系の国籍の方もいて、なかなか国際色豊かでした。
基本的に日本語が話せる人がほとんどで、そこは親子で遊びに来る施設なので、当然子どもも一緒に来ます。
子どもは話せなくても大体の日本語が聞き取れるのですが、たまにやんちゃな子がいるといたずらが過ぎてしまい、なかなかこちらのいうことを聞いてくれないことも度々ありました。
でも、そういう子でも母親が英語で一言注意すると、ちゃんということを聞くのです。
欧米系の親子が英語で会話をしていたのを、横でじっくり聴いていると、ほぼ全部、中学校程度の英単語の組み合わせで会話が成り立っていました。
それを聴いて、そんなんで会話が成立するんだ。やっぱり難しく考えすぎているだけなんだと思いました。
その子が母親が見ていない時に、またいたずらをしているのを見かけたので、私は試しに中学校レベルの英単語を組み合わせて、止めるように注意しました。
すると、今度は一発で素直に言うことを聞いてくれたのです。
このことが、私の英会話に対する思想の転換のきっかけとなりました。
いろんな国籍の人たちとの英会話を試みた結果
子育て支援センターでの体験から、私は適当な英単語を組み合わせた英会話を気軽に楽しめるようになりました。
私の発音は適当なジャパニーズイングリッシュですが、大きな声ではっきり言うと、意外と通じます。
以前、家事代行会社で3ヵ月間アルバイトをしていた時の話です。
その会社のメインの仕事は「民泊」で利用しているゲストハウスの掃除でした。
チェックアウトしたお部屋の掃除、洗濯と、次のチェックインのお客さまの為にお部屋のメイキングをするのが本来の仕事なのですが、チェックアウトの時間が過ぎてもまだお客さまが部屋に残っていることも普通にありました。
時間を過ぎてもまだお客さまが部屋に残っている状態では、掃除はもちろん次に利用するお客さまのお部屋のメイキングも出来ません。
当日チェックインの予約があると、時間が限られているので、早急にお客さまに帰っていただく必要がありました。
ほとんどのお客さまが日本語を話せないので、英語で交渉しました。
どのお客さまもネイティブではなく、文法も発音も適当な英語で、お互いジェスチャーを交えながらの交渉でしたが、特に問題なく意思の疎通は図れました。
多少文法がおかしかろうが、発音が訛っていようが、大きな声ではっきりと話せば会話はちゃんと成立するのです。
基本的な日常会話程度なら、中学校レベルの英語で何とかなります。
さすがにビジネスには無理がありますが、お友達にはなれます。
多くの日本人は多分考えすぎです。
ですので、身構えることなく間違えてもいいから気楽に適当な英語でいっちゃいましょう。
あ、でも、スラングはある程度は把握しておいた方が良いと思います。
文化がかなり違いますので。
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