ブラック中のブラック企業の問題点と離職率が高い理由

ビジネスジェネレーションギャップ, ブラック企業, 離職率が高い


ふぁっ!!

 

前回(詳細はコチラ)は、労働基準監督署の方々に不当解雇の件で動いてもらいました。

ですが、会社側は意地でも解雇ではない、私はまだ在籍しているというかなり無理のある主張を最後までしていたそうです。

なるほど、まだ会社に籍がある。という設定にしておけば解雇にはならないな。

さすが、ブラック中のブラック企業の言うことはひと味違うねぇ

と感心してしまいました。

ただ設定上とはいえ、その会社に在籍しているというのは気持ち悪いので、記録を残す意味で

まだ在籍しているという設定になっているようですので、私は貴社からの解雇を受け入れ、2月14日付けの退職とさせていただきます。
私の履歴書はシュレッダーで破棄してください。

という内容のお願いをメールでしました。

会社側は一定期間は労働者名簿の保管義務はありますが、履歴書はそれには含まれませんので、破棄をお願いしても法律上は問題ありません。

どうして私が履歴書の破棄をお願いしたかといいますと、その会社は外勤の応募者が来る度に、タイムカードの機械を設置している、誰もが見えるような場所に応募者の履歴書を貼っていたのです。

私もそれを何度か見たことがありました。

一応、内勤で勤務している人たちの履歴書が貼られているのは目にしたことはありません。
でも、違う職種だからといって、個人情報が書かれてあるものを晒すのはどうかと思います。

何よりも、個人情報の取り扱いについての認識に重大な問題がある会社に履歴書を置いておくのは不安でしかありません。

 

接客畑のCさん曰く、何人かの前任者も、会社の非常識な言動に不信感を抱き、退職の際に自分の履歴書を持ち帰っている。とのことでした。

ただ、私の場合、最初は内勤ではなく外勤で応募したので、私の履歴書は事務所内にはなく、別のところに保管してあるらしく、どこにあるのかがわからなかったので、仕方なく後日に破棄をお願いしたわけです。

具体的な内容は控えますが、私のバックには労働基準監督署がいる上に、少々強烈な内容のメールを送りましたので、無事に破棄されたのではないかと思います。

解雇予告手当金は払われませんでしたが、カワイソウなのでその会社に恵んであげることにします。

私としては、ありのままの事実を労働基準監督署に記録として残すことができたので、それだけで十分です。

 

その会社は元々カオスな労働環境なので人の入れ替わりが激しく、あまりにも人が来ない時は派遣さんを利用していた時期もあったそうです。

その派遣さんはしっかりと業務をこなしていたそうですが、派遣は直接雇用よりも費用がかかる。と考えた社長が、一方的に派遣契約を打ち切ったとのことです。

その後、たまたまオフィス関連のパソコンスキルが抜群に高かった事務畑のAさんが直接雇用で入社したことにより、パソコンスキルが多少微妙な接客畑のCさんの分もフォローできていて、業務も問題なく回せていたようです。

でも、賢い事務畑のAさんは、早い段階で会社のあらゆる問題点を見抜き、1ヶ月半程で退職を決めました。

しかし、後任者がなかなか現れませんでした。

そこで、事務畑のAさんが退職する数日前に、外勤で応募したけれども、その期間は外勤の仕事がなかったので、他の会社でマイペースに単発バイト生活を満喫していた私に、内勤をやってくれないかと声をかけることになったそうです。

私も、単発のバイトを探すのちょっと面倒だなと考えていたのと、多少興味のある仕事内容だったので期間限定で。ということで引き受けました。

ウン十年キャリアのある事務畑のAさんには到底かなわないとは思いますが

私はオフィス関連のパソコンスキルは基本レベルに毛が生えた程度ですが、パソコンを趣味でいじってウン十年間使い倒していたのもあり、パソコンの設定や不具合の修正等、その他一通りのスキルはあり、それを応用すれば余裕で何とかなる程度の仕事内容でしたので、問題なく業務は回せていました。

ただ、接客畑のCさんは諸々の事情により今月の下旬に退職予定ということで、その後任者を募集していましたがなかなか応募者が現れませんでした。

また派遣さんにお願いしたらどうかと上席から提案があり、実際に面談して具体的な話までしていましたが、社長の「派遣は駄目だ!」の一言でなくなりました。

社長はとにかく人件費を安く抑えたかったのと、長く働いてもらえる人を希望していたらしく、事務職歴ウン十年の知り合いを連れてくるといいました。

その人は、通常ならば隠居生活をしている人が大半ではないかといわれるお年頃です。

その年齢で、デスクワークへの再就職は普通に考えて難しいことは容易に想像できますので、長く働いてもらえる可能性は高いのかもしれません。

そして、その人はパソコンが使える。とも言っていました。

しかしながら、社長の言う、新人さんはパソコンが使える。というのは、どう考えても社長の基準でしかなかったようで

もしかすると、パソコンの入力さえできれば内勤の仕事は務まる。と勘違いしていたのかもしれません。

といいますのは

私が入社する前は、パソコンスキルの高い事務畑のAさんと、パソコンスキルの少々微妙な接客畑のCさんが業務を回していたそうです。

その様子を見てきたので、ある程度のパソコンスキルのある私がフォローすれば、パソコンが苦手な新人さんでも何とかなるだろうと考えていた可能性も否定できません。

 

ただ、潤沢な資金のある大企業と違い、この会社は中小企業なので、限られた予算と人員で業務を回す必要があり、その分、パソコンをフル活用して効率化を図るしかありません。

その環境下において、2人で業務を回すことを考えると、どちらも最低限、パソコンの基本操作くらいはできないと効率化を図るにも限界があり、どう考えても、どちらか一方に過剰な負担がかかります。

実際にこれまで、パソコンが苦手な接客畑のCさんに任せると仕事が進まない。ということで、パソコンを使う仕事の大半を、それまでの前任者や事務畑のAさんが担っていたそうです。

それが原因で接客畑のCさんのパソコンスキルは微妙なままで、パソコンを使う仕事の引継ぎも所々できていない部分がありました。

そのことについて

事務畑のAさんは、接客畑のCさんのことを甘やかし過ぎた。と言っていましたし

接客畑のCさんも、前任者や事務畑のAさんに甘えていた。と言っていました。

今思えば、事務畑のAさんが退職を決めたのは、労働環境がカオスである。という部分のみならず

自分の方に仕事の負担が過剰にかかっているのに耐えられなかったというのも、要因の一つだったのではないかと考えています。

 

事務畑のAさんの退職後は、とりあえず私が後任者として入りました。
その時点では接客畑のCさんと一緒に仕事をしていくものだと思っていました。

でも、入社後しばらくしてから接客畑のCさんも退職予定であることを知りました。

私は、それならば今後は、接客畑のCさんの後任者と一緒に働くことになるんだな。

と漠然と考えていました。

一応、接客畑のCさんは、多少不器用ながらも日々努力はされていたので、業務をある程度はこなせるレベルのパソコンスキルは身に付いています。

ですが、まさか私自身が、高齢でパソコンの基本的なスキルすらない新人さんと働くことになるとは思っていなかったので、そこでようやく、事務畑のAさんのしんどい気持ちが理解できました。

同じ時給と仕事内容なのに、労働力と時間を過剰に搾取され続けるのは割に合いません。

このような調子では人が続くわけがありません。

今回私は、不当解雇という形にせよ、ブラック中のブラック企業をあっさりと辞めることができたのは、不幸中の幸いであり、結果的には良かったと思っています。

ただ今後、その会社に後任者が来たとしても、新人さんのパソコンスキルの微妙さと、異様なプライドの高さと、言い訳の多さに気付いた時点で、速やかにいなくなるのではないかと思います。

 

ちなみに、接客畑のCさんと新人さんはデスクワーク歴は私よりも長いです。

では、どうしてパソコンスキルがあまり身に付いていないのかといいますと、それなりの規模の会社で顧客管理システムをメインで使うような仕事をされていたのが原因のようです。

大体、下記のようなものになります。

顧客管理システム(CRM)8選!選び方やおすすめツールも紹介

私も以前、大手金融機関で督促業務の仕事をしていたことがありますが、その時も顧客管理システムを使っていました。

それは顧客とのやり取り情報を専用の端末に入力するだけのもので、データ入力さえできれば業務は問題なくこなせます。

接客畑のCさんと新人さんが以前働かれていた職場では、エクセル、ワード等のオフィス系のソフトを使う機会そのものがなかったのかもしれません。

おそらく、その顧客管理システムで使用していた専用の端末を、一般的なパソコンと同じだと勘違いされていて

それで、パソコンが使える。と認識していた可能性が高いのかなと思います。

何をもってパソコンが使えるのか?という基準が曖昧なので、年齢が高くなればなる程、似たような勘違いをされている方は少なくないのかもしれません。

 

そのブラック中のブラック企業は、平均年齢がかなり高く、若い人が来てもすぐに退職していなくなってしまいます。

パソコンが使える。という基準が年代によってはだいぶ違う。ということを考えると、離職率が高い理由の一つに、ジェネレーションギャップもあるのではないかと思います。

 

ブラック中のブラック企業の話を書いてきましたが、ブラックというのはあくまでもその程度が高いか低いかという違いしかなく、今の日本にはブラックではない企業を探す方が難しいでしょう。

 

下記のニュース記事がわかりやすく、しっくりとくるのではないかと思いますのでご参照ください。

実質賃金、22カ月連続マイナス 物価高に賃金上昇が追いつかず